2004年12月05日

Bad Boy's R&B Hits

Bad Boy R&B Hits

またまた何だかえらい中途半端なものを出してきたね。
こないだBad Boyレーベル設立10周年記念ということでCD+DVDのベスト盤を出していたけど、あれに漏れた曲を集めた第2弾、という感じ。結果的にヒップホップよりR&Bの曲が多かったんで、じゃあR&Bヒッツってことにするか、というノリで集められたと思われる。
CDが12曲、DVDが7曲というボリュームは何とも中途半端だし、メアリーJブライジやジョデシなど別にBad Boy所属じゃない人の作品も入っている。P.ディディとR.ケリーによる「Satisfy You」を収録するのはいいんだが、裏ジャケの3分の1ぐらいの大きさを占領してR.ケリーの写真を載せちゃうのはどうかと思う。

と、何だか全体的によくわからない作品なのだ。位置づけも中途半端、中身も中途半端。Bad Boy全盛期に生み出された数々の傑作リミックスが収録されてるわけでもなく。もうこうなったらもう1枚ぐらい、今度は「Remixes」でも出してくれれば納得。その時はトータルの「Kissin' You/Oh Honey」を忘れずに収録よろしく。
posted by しんかい at 23:50| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 新譜レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Bridget Jones - The Edge Of Reason, Soundtrack

Bridget Jones 2

「ブリジット・ジョーンズの日記」。この手の映画はあまり好みではないので、映画自体は別にいいのだが、サントラが素晴らしいのだ、このシリーズは。
前作はシェルビー・リンの「Killin' Kind」やロビー・ウィリアムスの「Not Of This Earth」やディナ・キャロルの「Someone Like You」といった地味な佳曲を満載した素晴らしいサントラだった。
半分弱程度収録される過去のヒット曲もなんとなく選曲の一貫性というか必然性というか、ポリシーが感じられるような気がして好感が持てた。

続編となる今回「Bridget Jones - The Edge Of Reason」も、私的にはサントラに期待が高まる。
既にシングルとしてジャメリアの「Stop」とジェイミー・カラムの「Everlasting Love」がヒットしているが(ともにカバー)、そんなに大した出来でもないので、今回はまああまり期待しないほうがいいのかな、と思い直しつつ聴いてみると... これといった一曲はないが、全体にやっぱりセンスがいい。ウィル・ヤングの「Your Love Is King」(シャーデーのカバー)なんて、ちょっとこの選曲と組み合わせにはニヤリとしてしまう。ケイト・マクガリグルの「I Eat Dinner」を息子のルーファス・ウェインライト(とダイド)にカバーさせるという相当マニア度の高いものから、スティングとアニー・レノックスによる「We'll Be Together」の再録というわかりやすい王道モノまで、新録物はほとんどがカバー。過去のヒットは、ミニー・リパートンの「Lovin' You」にしろ、10ccの「I'm Not In Love」にしろかなりベタだが、この辺は実際に映画を見て、その使われ方を見ないと評価できないだろう。

こうして書いてみるとなんかあまり聴き所がなさそうだが、一般のレビューでは無視されてしまいそうな地味な人が実は聴き所。レオナ・ネースという女性の「Calling」なんてまさに前作の切ない雰囲気を受け継いだ佳曲だし、過去のヒット曲の中でもいちばん「いいなー」と思うのは超有名曲群に混じるとやや地味なカーリー・サイモンの「Nobody Does It Better」だったりするし(これも全米2位の大ヒットではあるんだけど)。
つまり「すごく有名な曲」と「地味だけどいい曲」しか入っていない。捨て曲がないのだ。地味な曲ほどいい曲のように聴こえるから、なんだか全体としてすごくレベルが高いように感じられてしまう。まあ考えようによっては「気のせい」ではあるのだが、やっぱりいいサントラである。

それにしてもブックレットに写るレニー・ゼルヴィガーの太りっぷりは凄い。役のためにここまで自分を悪い方向へと改造してしまうプロ根性は見上げたものだ。
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Ultimate Kylie by Kylie Minogue

Ultimate Kylie

カイリーのベスト盤。まあ、普通に考えれば「また?」である。
しかし今回はかなり気合いの入ったパッケージだ。ジャケからしてもう、いかにも勝負ジャケだ。今回の売りはなんといっても、PWL時代、インディ時代、そして現在Parlophone/EMIまで、レーベルを横断して彼女の全キャリアを1パッケージで初めて網羅したこと。過去の作品をこまめに買っているファンにとっては別に意味ないが、便利な決定版ベストが欲しいと思っている一般人にとっては実にありがたい。

CDは2枚組で33曲、日本盤はボートラ入りで36曲。これで3200円だから、まあCCCDとはいえ頑張っている。輸入盤はもちろん総じて更に安い。しかし実はもっとお買い得なのはDVDバージョンである。
1枚モノだが2時間を越える収録時間にたっぷり32曲を収録。ビデオクリップ31曲に、オマケ扱いとしてブリット・アウォードでの「Can't Get The Blue Monday Out Of My Head」のパフォーマンスを収録。なぜかamazon.co.jpではこれのUK(EU)版を扱っていないのは納得いかないが、たとえばhmv.co.jpでは2600円台で売られている。日本盤発売は来年で、3800円らしい。(上のジャケのリンクはhmv.co.jpへ)

さすがに操り人形アイドル時代の「I Should Be So Lucky」とかは音も映像も80年代モロ出し全開で、けっこうキツいものがある。あー、こんなのあったよねー、と軽く流して一度見ておけば充分だろう。時代を追う毎に音は聴き応えが増し、映像は見応えが増す。冷遇されたインディ時代を経て、一線に返り咲いた瞬間の輝きといったら。いきなりオーラが漂い始め、無敵の快進撃が始まる。

どちらかと言うと決まった振付けとか、決まった演技とかをする映像が多い一方で、とても自然な表情とダンスを見せてくれる「Love At First Sight」がやっぱり白眉だ。その映像に、邪魔にならない程度に“線”が絡んできて、さりげなく芸術的な仕上がりになってたりするあたりも見事だ。
続く「In Your Eyes」はいったいどうやって撮ったの?と思ってしまう重ね撮りのアイデア一発勝負ではあるのだが、何度見ても目を離す隙がないのでついつい最後まで見てしまう。映像が面白すぎて音があまり印象に残らなかったりもするのだが。

とても楽しいのは歌詞表示機能。まあ、要はカラオケの字幕がON/OFFできる。これONにしておくと、その気がなくてもついつい一緒に歌ってしまう。曲によっては字幕の出るタイミングがぎりぎりすぎて歌いづらいのだが。

決して「全曲集」ではないので抜けているヒットもある。マニアだったら、そういう曲の映像こそ収録して欲しかった、こんなの見飽きた映像ばかりだ、というだろう。その通り。これはマニア向けの作品ではない。今までカイリーのDVDなんて持ってないし、実はインディ時代なんて曲もあんまり知らない、なんていう人向けのお手軽な作品である。いや、でも、これはコストパフォーマンス充分。ジュエルケースに入って全体にテカテカで光沢感があってゴージャスな感じがする装丁も良い。
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2004年11月30日

チェチェンで何が起こっているのか 林克明/大富亮 著

Chechen De Naniga

チェチェン紛争というのは、どうもよくわからない。
ロシアでは、血なまぐさい大規模な事件が相次いでいる。
劇場占拠事件。武力解決で、ロシア人の民間人に大量の犠牲が出た。これは、はっきりチェチェン・ゲリラの犯行だったようだ。
2月モスクワの地下鉄爆破事件
8月にモスクワ発の旅客機2機が、ほぼ同時に墜落した事件
9月の学校占拠事件
これらに比べると比較的地味に報じられたが、5月にはチェチェンの隣のイングーシで警察署襲撃事件が起き、100人近くが亡くなっている。
たくさんの人が亡くなったが、誰が犯人なのかいまいちわからない。もちろん、チェチェンの武装勢力がらみだと言われてはいるけど、それをすんなり鵜呑みにするほど我々もウブではない。

一体何が起きているのか。
ずばり解決してくれそうなタイトルの本を本屋で見つけたので、手に取ってみた。非常に平易に、チェチェンの様子がわかった。良書である。学術的に云々ではなく、現地での人と人との触れ合いを描き、彼らから得た情報や、学んだことが述べられる。そして何より、ジャーナリストである筆者が自らチェチェン取材を試みるが、それがいかに困難であるかを記すことで、なぜ我々にチェチェンの情報が充分に伝わってこないのかが浮き彫りになる。徹底した情報統制が行われているのだ。

日本に暮らしていると、どんな情報でもインターネットで手に入る世の中になってしまった、なんて考えがちである。しかし、世界にはまだまだインターネット普及率1%未満の国がいくらでもある。
インターネットは基本的に「電話線」があることが前提である。それがない地域には、いくらパソコンを送り込んでも無力である。
パソコンを贈ってくれるのは有り難い。でもその前に、学校に電気と電話を通して欲しい。そう訴える学校は、途上国の非・都市部では珍しいことではない。
前にこのblogで書いたが、先般、アフガニスタンの人と話した時に、彼は「皆さんの議論はたいへん結構で、勉強になるが、我が国はまずインフラの復旧が第一である」と言っていた。チェチェンは、同じか、もっと酷い状況なのだろうと思う。
そうなると、その地域と他の地域での情報の流れは、人間によってのみ伝えられることになる。ロシアは、チェチェンとの国境警備を厳しくし、ジャーナリストはおろか、国際機関の人道支援目的の入国でさえ認めていないらしい。だから、チェチェンの惨状は伝わってこない。たまに漏れ伝わってくるのは、ウラの手を使って命からがらに潜入したジャーナリスト、或はチェチェンから出て来た人。どうしても「個人」が「ウラで」隠し撮りのように持ち出してきた写真。だから、報道機関はそれらをニュースソースとして大々的に扱うことはないし、国際社会の注目度も低い。はっきりと事実が記録された写真よりも、プーチン大統領が「チェチェン人が怪しい。根拠はないけど」と言ったほうがよほど国際的に広く報じられ、それが信じられてしまうのだ。

チェチェン問題そのものについてはまだ、もう何冊か本を読んで勉強してから触れることにしたい。とりあえず入門版としていい本だと思うので、ご紹介しておく。
posted by しんかい at 01:15| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 本ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年11月27日

Live Aid

Live Aid

これ、「即買い」の人が多いだろうから早く言っておきたかったんだけど、少なくとも自分で現物を手に入れてからにしたかったので遅くなっちゃいました。
ライヴ・エイド。もう20年も前のことだ。自分が洋楽を聴き始めた10代の頃に「ウッドストック」というすげえ昔の伝説のライヴがあったことを聞かされたが、今の若者にとってはそういう存在だろう。
奇しくも今年三つめのバージョンがレコーディングされる「Do They Know It's Christmas ?」を皮切りに盛り上がったアフリカ救済チャリティブーム。まさにバブル時代の産物としか言えないこの不思議な盛り上がりの頂点に位置するのが、何十組というアーティストがロンドンとフィラデルフィアに結集し、長尺のチャリティコンサートを行うという企画、ライヴ・エイドだった。
日本のテレビでも中継されたが、当時はうちにビデオデッキなんてものはなかったし、日本時間で言うと夜始まって翌朝終わるスケジュールなので、私は案外あっさり途中で寝てしまった。

さすがにチャリティ物は権利処理が難しいのだろう。この映像は、ビデオとして発売されたりテレビ放映されたりすることなく、20年もの間、眠っていた。それをようやくワーナーが商品化したのが、今回のDVD。なんと、DVD4枚組、収録時間10時間。
このボリュームで日本盤が9990円というのは、かなり手頃な値段に思える。でも、ちょっと待った。
amazon.co.jpでアメリカ盤を買うと4300円程度なのだよ。半額以下。DVD1枚あたり1000円という破格の安さ。巷でよく売れてるエイティーズ物には否定的なことが多い私だが、さすがにこれは即買いだった。
ただ、リージョンコードはちゃんと設定されているので、リージョン1が再生できるプレイヤーじゃないとだめ。私は家電としてのDVDプレイヤーはリージョン2、パソコンはリージョン1で設定しているので何ら問題なし。
まだまだディスク1のウェンブリーを見てる途中なのだが(ウェンブリー・アリーナと、JFKスタジアムのそれぞれの会場ごとに見る構成になっている)、いやーみんな若い若い。飛び跳ねて踊りまくるアダム・アント。ポール・ウェラーの不思議な踊り。何だかやけに巧くて、すっかり場の空気を変えてしまってるシャーデー。ソロになったばかりで、まだギラギラしたところのあるスティング。芸人のようなフィル・コリンズ。登場のしかたなんかビートたけしだ。いやーこれで4000円台は安いよ。
例えば日本盤との価格差の5000円がチャリティに回るんです、というのなら考えなくもないが、どこの誰の財布に入るのかよくわからない権利料のために5000円も払いたくないよ。上のジャケ写はamazonのアメリカ盤にリンクしてます。
posted by しんかい at 20:26| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(1) | 洋楽ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年11月26日

Destiny Fulfilled by Destiny's Child

Destiny Fulfilled

デスチャの新作は、意外な程正統派のスロー〜ミディアムが多い。というか、大半を占める。シングルヒットしてるのは相変わらずのイケイケなアップ「Lose My Breath」と、南部ラッパーを迎えたユルいヒップホップの「Soldier」なので、この路線を期待してアルバムを聴くとえらく地味で、スローで、意外性がないのでがっかりすると思う。しかし、1曲1曲をきちんと聴いていくと、これがえらく出来がいい。
そこはかとなく、そっと色気を漂わせる「T-Shirt」とか、70年代後半のデニース・ウィリアムスあたりのフリー・ソウル感が漂う「If」とか、しっとりしたスローなのにボーカルはしっかり早口でデスチャらしさが発揮された「Cater 2 U」とか、ケリーが(ブラマコの力を借りて)主導権を握った美メロバラード「Bad Habit」とか、いちいち出来がいい。全曲がよい曲だと言い切れるアルバムだ。特にロックワイルダー製作曲が白眉。むしろシングル曲の「Soldier」なんて出来の悪い部類だろう。決してムリすることなく、ミッシェルにもビヨンセと同じぐらいのスポットを当てて、それでちゃんとバランスが取れている。ビヨンセがソロであれだけ成功した直後に、これだけグループとしてバランスがとれた作品に仕上げたのは見事だ。もちろん製作する側は、それをすごく意識しての上だろうけど。
ボーナストラックを入れても12曲とボリューム的には物足りない。当初伝えられたようなDVD付作品でもないし、どうも、当初の予定通り作っていると発売スケジュールに間に合わなくなるので、当初予定をスケールダウンしたんではないか、なんて邪推したくなる。
しかし逆にそれによって、内容の濃い、無駄のない、引き締まった作品となった。スローが大半を占めるのは賛否両論で、どちらかというと否のほうが多いのではないかと思うが、私はこれは今までのデスチャのアルバムの中で、購入直後に繰り返し聴いた回数が圧倒的に多い。実はエミネムよりもリル・ジョンよりもずっと気に入ってたりする。
posted by しんかい at 01:48| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(3) | 新譜レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年11月24日

Mind, Body & Soul by Joss Stone

Mind Body & Soul

ジョス・ストーン。
デビューEPがカバー集というのは異色だった。とりあえず歌の巧さは本物だということはよくわかったが、この子の実力はまだ未知数だと思っていた。
で、登場した正式なデビュー作。先行シングル「You Had Me」。あ、こりゃダメだと思った。歌は巧いが、自分の好みではない、と。
それでもうすっかり自分の守備範囲の外に置いといたのだが、ある日気になるレビューをどこかで見かけた。このアルバムを評して「You Had Me以外はすべて素晴らしい」と。むむ。気になる表現だ。
それから程なくして、中古屋で手頃な値段で出ているのを発見。上のレビューの言葉を思い出しつつ、ゲットした。
結果として、そのレビューにはとても感謝している。どこで見たんだか忘れちゃったんだけど、やっぱレビューは本音で書くに限るね。何でもとにかく褒めておけばいい、ってのは結果として消費者のためにならないし、消費者の満足につながらないということはレコード会社やアーティストにとっての不利益にもなるんだからね。

1曲目から聴き始める。うわー。60年代後半のソウルじゃんかこれ。トニ・トニ・トニの「House Of Music」を聴いた時の感覚に似た、つい頬がゆるんでしまう心地よさ。このクラシック・ソウル感は全編に貫かれ、確かに、かのレビューにあったように、「You Had Me」だけが浮いていた(日本盤のみボーナストラックの「Holding Out For A Hero」のカバーはアレンジの巧みさもあって案外浮いてない)。確かに力強さのある曲なのでシングル向きと言えなくはないが、こりゃ損してるよ。もっとアルバムのカラーがきちんと伝わるようにちゃんと売れば、「The Diary Of Alicia Keys」の3分の1ぐらいは売れててもおかしくないよ。

プロダクションのしょぼさも随所で気になる。「Don't Cha Wanna Ride」なんかサンプリングに頼らずに本物のホーンセクションを使って、グルーヴィなリズム隊を連れてくれば絶対もっとかっこよくなったのに。ベティ・ライト、アンジー・ストーン、ラモント・ドジャー、クエストラヴといった人材が随所に絡んではいるものの、そのサポートは部分的に留まっている。
やっぱ17歳の新人の女の子、いくら天才的に歌が巧くても、バンドに指示を出すところまでは指揮できないだろうから、この辺が「他人任せ」になってしまっているのが惜しい。誰か大物プロデューサー、助けてやってくれ。というか俺にプロデュースさせてくれれば21世紀のアレサ・フランクリンに育てるんだけどなあ。すっげえ巧いグルーヴィなバンドに演奏させて「Until You Come Back To Me (That's What I'm Gonna Do)」とか思いっきり歌わせてみたいなあ。
posted by しんかい at 00:44| 東京 🌁| Comment(6) | TrackBack(1) | 新譜レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

The Best of Mandy Moore by Mandy Moore

Best of Mandy Moore

マンムーのベスト。
まず、企画自体に無理がある。
アイドルとしてのデビューアルバム。案外売れなかったので曲を追加したりして出し直した再デビュー盤。背伸びしてイメチェンを図ったセカンドアルバム。そして、3作目であり、絶妙の選曲が世のオヤジたちを虜にしたカバーアルバム。
カバーアルバムと出し直し盤を数えないと、2枚しかアルバムを出していないのである。いくら何でもそれでベスト盤は。

まあ、こういう場合たいていは「レコード会社が勝手に企画して出してしまった」というパターンである。今回もそのようで、マンムー自身はまだベスト盤を出すには早すぎると考えていたようだ。

しかしマンムーである。とりあえず、気になる。
何が気になるって、前作、カバーアルバムのあまりの出来の良さである。あれを経た今の彼女なら何かやってくれるんではないかと期待がふくらむ。
しかし、やっぱレコード会社主導で作られたこのベスト盤には新曲は含まれず、その期待は空振りに終わった。サントラの曲を収めていたりもするので便利だが、実はそれだけではこれは「買い」ではない。

...そう、おまけつきなのだ。これまでの全ビデオクリップ集DVD付き。8曲のビデオクリップとスタジオライヴ4曲。ブリトニーのようにビデオクリップ集を別売りして小銭を稼ぐ、なんて立場ではないことは本人たちも重々承知しているだろう(ビデオクリップ集って過去に作ったものを寄せ集めるわけで、新規に費用は発生しないのだから、これを単独で商品にできれば、商売的にはすごくおいしいと思う)。

どうもamazon.comでもamazon.co.jpでもDVD付のアメリカ盤が検索できないのが気になるが、日本盤は若干高いながらDVD付/なしの両バージョンで出るようなので、とりあえず手に入らないということはなさそうだ。
私はHMVの店頭で購入した。これも、こないだのライヴのベストと同様、見つけた瞬間手に取っていた(笑)。
posted by しんかい at 00:40| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(2) | 新譜レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年11月23日

フロム・ダスク・ティル・ドーン / From Dusk Till Dawn

From Dusk Till Dawn

これはそのスジでは有名な作品。
ロバート・ロドリゲス監督、クエンティン・タランティーノ脚本。
銀行強盗をした兄弟が一般人のキャンピングカーをカージャックしてメキシコへ逃亡する前半。ハードボイルドなロードムービー風だ。キレまくりのタランティーノもいい味出してるし、何と言ってもジョージ・クルーニーがかっこいい。1996年のこの時点ではもっぱら「ER」のテレビ俳優としてのみ知られていた人だと思うので、ここで演じたクールな犯罪者役は、後に彼がそういう役を多く演じるようになるにあたっての布石になったのだろう。
案外あっさりメキシコに逃げ仰せた彼らは、メキシコの案内役とある店で待ち合わせ。店ってのが酒と女と暴力が支配する、マンガのようなコテコテの店で、ここで少しだけ非現実感が出てくる。ダンサーとしてセルマ・ハエックが登場、彼女が踊り終えた後、突如吸血鬼(というか化け物)に変身し、タランティーノにかみつく。これを号令に、映画全体が突然B級ホラーになる。
実は音楽ではこの手法は珍しくない。70年代のポール・マッカートニーの大ヒット曲なんてみんな前半と後半が別の曲みたいなのばっかりだし、クイーンの「Bohemian Rhapsody」とか、フーあたりが得意なロック・オペラとか、曲の途中でいきなりコード進行も雰囲気もがらっと変わる、というのはそんなにレアな例ではない。
しかし、映画となるとなかなか思いつかない。明確にPart1とかPart2とか分かれてるわけでもなく、突然雰囲気がガラっと変わってしまうのだ。
後半はただひたすら店の中でヴァンパイヤと戦ってるだけなのでストーリー的には単調でちょっとダレるが(恐くないし)、戦いが終わって店の外に出ると、また前半のハードボイルドな雰囲気に戻る。
ロドリゲスとタランティーノの「遊び心」だとされるこの大胆な構成は、何の予備知識もなく初めて見た時以来強烈に印象に残っている。
音楽のカッコよさも大きなポイント。メキシコのテックスメックスとテキサスのブルーズが混然となった、どろっとディープな世界。なるほどこういうところでスティービー・レイ・ヴォーンやZZトップは叩き上げられたのね、と思わせるぐらいハマってる。
かなり好き嫌いは分かれるだろうが、これは一見の価値のある作品。

1996年米
posted by しんかい at 19:04| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(2) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

フレディ vs ジェイソン / Freddy Vs. Jason

Freddy vs Jason

今はエイリアンvsプレデターだが、これをWOWOWでやってたもんで。
「エルム街の悪夢」シリーズのフレディと、「13日の金曜日」シリーズのジェイソンが初共演。
1984年から1991年までに7作が作られた「エルム街」と1980年の第1作から2001年の「Jason X」まで10作が作られている「13金」。今調べたらどちらもえらい長寿シリーズだった。まったく... ま、どうりで、いままでほとんどマトモに見た記憶がないのに、両キャラのことは何となくわかっているわけだ。

別々のキャラを共演させてしまうのは決して目新しいことではなく、日本の特撮ヒーロー番組でも時々やってることだし、「ゴジラ対ガメラ」なんてのもその類だろう。これも、同じノリである。化け物どうしの戦い。恐い奴と恐い奴が出て来たからって恐さが2倍になるかというと全然そんなことはなく、どちらかというとアクション・コメディっぽい仕上がりとなった。
フレディはやたら饒舌でひょうきんだし、主人公(人間)たちがやたらと説明的な台詞で状況を説明してくれるので、両シリーズの前提知識がなくても大丈夫。だいたい不死身のはずのフレディとジェイソンが闘うんだから何を目的にやってるんだからよくわかんないし、終盤ぐらいでジェイソンが攻撃されまくって動かなくなったところで安心するほうもおかしいのだ。死なないんだってば。
しかし、もちろん、本気でそんなことを突っ込んではいけない。これは怪物どうしの戦いのアクション映画。工場の中でジェイソンがぼこぼこに投げられまくるところなんかは斬新で(人間にこんなことしたらすぐ死んじゃうので、化け物が主人公じゃないとこんなシーンは作れない)、それなりに面白い部分もある。
話の流れが強引で、「なぜそこでそうするんだ!」とツッコミどころ満載のところはこの手のホラーのお約束。意味なく女の子が裸になるのもお約束。それらのお約束を、形通りに楽しむのが、この映画の作法だろう。まあ、それにしてはホラーっぽさはあまりなく、ちょっと血とかスプラッター的な場面の多いアクション物、という感じ。このタイトルを見た瞬間に下らなさは覚悟すべきであり、それでも尚見る気が起きる人なら、見て損はないだろう。

そうそうすっかり書き忘れていたが、洋楽ファンにとって見逃せないのはデスチャのケリー・ローランドの出演。意外としぶとく生き残るが、最後のほうで主人公たちがジェイソンに襲われそうになるのをかばおうと、ジェイソンの気を引くために悪口攻勢。あんたそんな斧ふりかざしちゃって、実は自分のモノに自信がないコンプレックスなんでしょ〜とか。凄い。ジェイソン相手に...。一瞬たじろいだようにも見えたジェイソンだが、その一瞬後にはケリーは無惨に吹っ飛ばされて血を流していた...
posted by しんかい at 18:23| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(8) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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