2005年01月10日

S.W.A.T.

SWAT

去年いつだったか、飛行機の中で観たはずだったんだけど、さっきWOWOWで観たらぜーんぜん覚えてなかった。何だかなー。
基本的には典型的なポリスアクション物。署内でも上層部から冷たく扱われてるアウトローな連中のチームが大活躍したりとか、内部に裏切り者がいるとか、悪役は中南米系だったり、ミッシェル・ロドリゲスがいつもの役だったり、ひとつも観る方の予想を裏切らない。
webで見てもほとんどの人が同じことを言っている。普通すぎる。ありきたり。内容薄い。ラストの対決シーンがしょぼい(というか暗くて見えない)。

何と言っても宣伝文句であったはずの「逮捕された犯人が、テレビに向かって『俺を救出してくれたら1億ドル払うぞ!』と言ったので380万人のLA市民が暴徒となって...」というCMの裏切りがイタい。確かに警察の車両を市民というかギャングが襲撃するシーンがあることはあるが、ものの数分でショボく逮捕されて終わりで、主人公たちはそのウラをかいて何の被害も受けない。
たぶん小型ジェットが橋の上に着陸するシーンとかは製作側としてはハイライトシーンのつもりなんだろうが、技術的に難しいことを「すげえだろ」と見せつけられても、こっちはねえ。こういう娯楽アクション映画は、もっと見た目の派手さを求めてるわけで。たとえばこっちは「ザ・コア」で、河川敷にスペースシャトルを着陸させる、なんてシーンを見ちゃってるわけで。

これだけ色々出てると、LLクールJの出演を音楽ファンとして楽しめるというわけでもないし。というか彼は全体的に存在感が薄く、腹筋を自慢するシーンのためだけに出演したのではないかと思われ(笑)。
まーそんなわけでまさに飛行機の中の暇つぶし映画でしょう。しかしいくらワイン飲んでたとは言え、ここまで覚えてないもんかなあ。
posted by しんかい at 01:42| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ロード・オブ・ザ・リングス 3部作 / Lord Of The Rings Trilogy

Lord Of The Rings Return of the King

超大作「ロード・オブ・ザ・リング」。レビューするにもそれなりの覚悟がいるのだが、軽く流すことにする。
WOWOWで正月に「王の帰還」が放送され、とりあえず3作とも2回以上は観た。
やっぱりこの映像は圧巻だ。「撮影」することが不可能なカメラワークをCGによって実現し、雄大な自然の中に様々な生き物が蠢くファンタジーの世界を見事に創り出した。しかしよく言われるように、これにいかに肩入れできるかは、原作の「指輪物語」を読んでいるかどうかに、かなり左右されると思う。
「指輪物語」は文庫本にして9巻というボリュームで、素人には非常に壁が高い。おそらくそれ故に、これを読破し、この世界に浸っているファンは一種の優越感をもって、「素人たち」と自分の間に、無意識にせよ、壁を設ける。

Yubiwa Monogatari

私はもちろん読んでないので、単純に10時間近い映像だけから感想を言う。
圧倒的な映像美と、スケールの大きさは素晴らしい。
話の筋は結局わかったようなわからないような。
サムを筆頭に、各登場人物の活躍ぶりは清々しい。主人公らしきフロド様とかいうヘタレを除いて。
もうとにかく、主人公に肩入れできない。この映画の居心地の悪さはそれに尽きる。いつも陰気な顔をしてひーひー悲鳴をあげて自力で何もできないヘタレを、いったいどうやって応援できようか。こんな奴に全人類(それ以上)の運命を託した周囲の連中の気持ちも理解できないし、私はちっともこの世界に入り込めない。
映像がいかに迫力があっても、私はその世界の中にはいない。スクリーンのこっち側に座って、あっち側で起きてることを眺めているだけだ。だからディスカバリーチャンネルでも観ているようなものだ。
(なお、DVDのエクステンデッド・バージョンを観るともうちょっと事情がわかりやすいらしい)
その「凄さ」に圧倒される人は素直に高い評価を与えるし、最後まで疑問が抜けなかった人は、「凄さ」はそれはそれで認めつつ、やや煮え切らない評価を与える。
「指輪物語」を読んでいる人たちは、あの「世界」を知っている。だから、仮にピーター・ジャクソン監督が描いた世界が多少自分のイメージと違っていたとしても、敢えて個人的な解釈を加えないまま、あそこまで情熱を賭けて創られた映像には愛情を感じずにはいられない。故に高い評価につながる。

アカデミー賞大量受賞(主演/助演男優/女優賞をまったくとれていない点も含め)やこの圧倒的なボリュームなど、色んな意味で歴史に残る映画であることは間違いない。この作品にリアルタイムで接する事ができたことには、素直に感謝したい。
が、やっぱり私は「ロード・オブ・ザ・リング」と聞けばまずヘタレのフロド様にムカつく映画、というのが最初に出てくる印象だ。
posted by しんかい at 01:10| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年11月23日

フロム・ダスク・ティル・ドーン / From Dusk Till Dawn

From Dusk Till Dawn

これはそのスジでは有名な作品。
ロバート・ロドリゲス監督、クエンティン・タランティーノ脚本。
銀行強盗をした兄弟が一般人のキャンピングカーをカージャックしてメキシコへ逃亡する前半。ハードボイルドなロードムービー風だ。キレまくりのタランティーノもいい味出してるし、何と言ってもジョージ・クルーニーがかっこいい。1996年のこの時点ではもっぱら「ER」のテレビ俳優としてのみ知られていた人だと思うので、ここで演じたクールな犯罪者役は、後に彼がそういう役を多く演じるようになるにあたっての布石になったのだろう。
案外あっさりメキシコに逃げ仰せた彼らは、メキシコの案内役とある店で待ち合わせ。店ってのが酒と女と暴力が支配する、マンガのようなコテコテの店で、ここで少しだけ非現実感が出てくる。ダンサーとしてセルマ・ハエックが登場、彼女が踊り終えた後、突如吸血鬼(というか化け物)に変身し、タランティーノにかみつく。これを号令に、映画全体が突然B級ホラーになる。
実は音楽ではこの手法は珍しくない。70年代のポール・マッカートニーの大ヒット曲なんてみんな前半と後半が別の曲みたいなのばっかりだし、クイーンの「Bohemian Rhapsody」とか、フーあたりが得意なロック・オペラとか、曲の途中でいきなりコード進行も雰囲気もがらっと変わる、というのはそんなにレアな例ではない。
しかし、映画となるとなかなか思いつかない。明確にPart1とかPart2とか分かれてるわけでもなく、突然雰囲気がガラっと変わってしまうのだ。
後半はただひたすら店の中でヴァンパイヤと戦ってるだけなのでストーリー的には単調でちょっとダレるが(恐くないし)、戦いが終わって店の外に出ると、また前半のハードボイルドな雰囲気に戻る。
ロドリゲスとタランティーノの「遊び心」だとされるこの大胆な構成は、何の予備知識もなく初めて見た時以来強烈に印象に残っている。
音楽のカッコよさも大きなポイント。メキシコのテックスメックスとテキサスのブルーズが混然となった、どろっとディープな世界。なるほどこういうところでスティービー・レイ・ヴォーンやZZトップは叩き上げられたのね、と思わせるぐらいハマってる。
かなり好き嫌いは分かれるだろうが、これは一見の価値のある作品。

1996年米
posted by しんかい at 19:04| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(2) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

フレディ vs ジェイソン / Freddy Vs. Jason

Freddy vs Jason

今はエイリアンvsプレデターだが、これをWOWOWでやってたもんで。
「エルム街の悪夢」シリーズのフレディと、「13日の金曜日」シリーズのジェイソンが初共演。
1984年から1991年までに7作が作られた「エルム街」と1980年の第1作から2001年の「Jason X」まで10作が作られている「13金」。今調べたらどちらもえらい長寿シリーズだった。まったく... ま、どうりで、いままでほとんどマトモに見た記憶がないのに、両キャラのことは何となくわかっているわけだ。

別々のキャラを共演させてしまうのは決して目新しいことではなく、日本の特撮ヒーロー番組でも時々やってることだし、「ゴジラ対ガメラ」なんてのもその類だろう。これも、同じノリである。化け物どうしの戦い。恐い奴と恐い奴が出て来たからって恐さが2倍になるかというと全然そんなことはなく、どちらかというとアクション・コメディっぽい仕上がりとなった。
フレディはやたら饒舌でひょうきんだし、主人公(人間)たちがやたらと説明的な台詞で状況を説明してくれるので、両シリーズの前提知識がなくても大丈夫。だいたい不死身のはずのフレディとジェイソンが闘うんだから何を目的にやってるんだからよくわかんないし、終盤ぐらいでジェイソンが攻撃されまくって動かなくなったところで安心するほうもおかしいのだ。死なないんだってば。
しかし、もちろん、本気でそんなことを突っ込んではいけない。これは怪物どうしの戦いのアクション映画。工場の中でジェイソンがぼこぼこに投げられまくるところなんかは斬新で(人間にこんなことしたらすぐ死んじゃうので、化け物が主人公じゃないとこんなシーンは作れない)、それなりに面白い部分もある。
話の流れが強引で、「なぜそこでそうするんだ!」とツッコミどころ満載のところはこの手のホラーのお約束。意味なく女の子が裸になるのもお約束。それらのお約束を、形通りに楽しむのが、この映画の作法だろう。まあ、それにしてはホラーっぽさはあまりなく、ちょっと血とかスプラッター的な場面の多いアクション物、という感じ。このタイトルを見た瞬間に下らなさは覚悟すべきであり、それでも尚見る気が起きる人なら、見て損はないだろう。

そうそうすっかり書き忘れていたが、洋楽ファンにとって見逃せないのはデスチャのケリー・ローランドの出演。意外としぶとく生き残るが、最後のほうで主人公たちがジェイソンに襲われそうになるのをかばおうと、ジェイソンの気を引くために悪口攻勢。あんたそんな斧ふりかざしちゃって、実は自分のモノに自信がないコンプレックスなんでしょ〜とか。凄い。ジェイソン相手に...。一瞬たじろいだようにも見えたジェイソンだが、その一瞬後にはケリーは無惨に吹っ飛ばされて血を流していた...
posted by しんかい at 18:23| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(8) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

華氏911 / Fahrenheit 9/11

Fahrenheit911

映画のDVDを買うことは、あまりない。どうせしばらく我慢して待ってればWOWOWでやってくれるから。でもやっぱりこれは買わないわけにはいかなかった。
マイケル・ムーアみたいな人が居てくれることは、我々にとっては救いだ。
先日のアメリカ大統領選も、アメリカ人以外に投票させればどの国でもブッシュは勝てない、とよく言われた。それは、ケリーがいいというわけでは決してなく、「とにかくブッシュはダメ」「ブッシュ以外なら誰でもいい」という、もはや嫌悪と言ってもいい感情の現れだった。
つい昨日もAPECとOPECの違いをわかってなかったとか、訪問先のチリ大統領が主催する晩餐会で出席者のボディチェックを強行に要請したためラゴス大統領を激怒させてしまったとか、その無知と俺様ぶりは留まるところを知らない。ブッシュ再選以来、カナダ移住を求めるアメリカ人によるアクセスでカナダ政府のサイトのアクセスが急増しているとか、とにかく酷いことになっている。
これだけダメダメな空気が支配する中でも、ブッシュは再選した。まったくアメリカ人というやつは。
ハリウッドは伝統的に民主党支持だとよく言われるが、今回の選挙戦でもミュージシャン、とくにロック系や黒人のほとんどは反ブッシュの姿勢を明確に示した。だから、若者たちに対してそれなりの影響力はあったはずだ。「Rock Against Bush」なんてCDが発売され、こんな映画も公開され、急遽DVD発売もされた。「華氏911」。

マイケル・ムーアのドキュメンタリーは過去の作品も一通り見ているが、今回はムーア本人の出番が少なく、突撃取材的な、エンターテイメントの要素があまりない。まあ、ターゲットが大統領だけに、突撃取材なんてやろうにもできなかった、というだけのことかもしれないが。
この映画/DVDのレビューも、ほとんどが作品そのものについてのレビューではなく、彼らなりのアメリカ観が語られていたり、政治的なドキュメンタリー映画がいかにあるべきか述べられていたり、みんながちょっと過剰にマジになっている。マイケル・ムーアってもうちょっとお笑い系の人じゃなかったっけ?世の中の不条理を鋭く突きつつも、それがエンターテイメントとして成立しているからこそ、みんなが支持してきたんではないか?どうも今回はムーアも、この作品も、この作品を支持する人たちも、マジになりすぎているので、ちょっと引いてしまう。
もちろんアメリカに実際に住んでいる人や、アフガニスタン人や、イラク人や、現地に飛ばされている兵士たちは、そんなことは言ってられない。マジになって当然である。でもアメリカとイラクが世の中のすべてじゃないわけで。人権の弾圧や主権国家の侵害を云々と言うのならチェチェンやチベットを忘れたフリして放っておいていいのか?イラク、イラクと言い過ぎてもうアフガニスタンのことなんか忘れてないか?

今のムーアには、一般大衆に「疑いの目」をもたせることができる力がある。だから、おおいに新ブッシュ政権と闘って欲しい。そして、ムーアのような人が、もっと世界の各地から出て来て欲しい。
更に、彼が提供する情報をもとに、自分で考え、自分で行動できる人間が増えることを願ってやまない。ムーアは、私たちに何も答えは与えてくれない。多少の脚色はあるにせよ、彼の作品はドキュメンタリー。事実をそのまんま報じるだけだ。それをどう理解し、どう行動するべきか考えるのは我々である。
posted by しんかい at 14:50| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月24日

プルート・ナッシュ/The Adventures Of Pluto Nash

Pluto Nash

エディ・マーフィ低迷期に撮影され、完成後2年間お蔵入りになっていたといういわくつきの作品。いや、というか単に失敗作と言うか。
2087年の月が舞台というところでもうダメな人はダメだろうが、別に普通のアクションコメディで、SF的な要素はほとんどない。そういう意味で、エディ・マーフィの得意分野だ。
密輸で捕まって刑務所にいたプルート・ナッシュ(エディ)が出所してクラブを経営、大成功させる。ウラ世界のボスがそのクラブを買い取ろうと申し出てきたのを断ったところ、命を狙われるハメに。で、逃げながら、悪党と闘いながら、ウラ世界のボスの正体を暴き、乗り込んでいって対決する... と、非常に単純なストーリー。ボディガード役のロボットがいつもフォローしてくれたり、足を引っぱりつつも時々役に立つヒロインが出て来たり、配役も超お約束通り。
ついにご対面を果たしたウラ世界のボスが自分のクローンだった、ってのも読める展開だし、その2人が取っ組みあって喧嘩すると、悪党たちもどっちを守ったらいいかわからなくなる、という展開もミエミエ。
てなわけで映画そのものは別に面白くない。なんだか全体に緊張感がないし、エディ・マーフィ一人の魅力に全員が依存しきってしまっている感じ。その、エディのテンポのいい、滑舌のいいトークも充分に活かされているとは思えないが、やっぱりそれがあってこその映画だ。
お蔵入りになっていたのもわからんでもないが、これより酷いものがたくさんあるのも事実だろう。
posted by しんかい at 00:39| 東京 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月11日

英雄 -HERO-

HERO

これは公開当時に試写会場で見た。
最近全米1位になったというのでまたもう一度見たいと思ってたのだが、偶然チャンネルを回していたら、なんと地上派TVでもう放映とは。頑張ってるなあテレビ局。
さすがにこれだけ「緊張感」と「間」が重要な作品を、途中でぶつぶつCMに切られながら見るのは忍びない。前に一度見ていたからまだ良かったものの、今回のTV放送で初めて見る人は、やっぱり違う印象を受けてしまうのだろう。
この映画はとにかく「色彩美」に尽きる。シーンごとに基調色があり、役者の衣装や小道具だけでなく、自然の風景までがその色で統一されてしまう。湖で闘うシーンの青や、落ち葉の中で闘うシーンの黄色〜赤は、とくに鮮烈。とにかく細部にまで細かく気を使って、全編を美しい映像に仕立て上げた努力は見事だ。何千人という軍隊が登場する場面も、まったく雑然としたところがなく、むしろ不自然なぐらいに整然としているところが、実際には現実離れしているんだけど、歴史絵巻的なスペクタクルを感じさせる。
基本的には秦の王と暗殺者とがお互いに「回想」や「想像」しながらお話が進んでいくので、同じシーンが何パターンも描かれ直したりして、ストーリー展開はなかなか予想できない。

「意識の中での闘い」とか言って湖の上をすいすい飛び回りながら闘ったり、「書」の極意は「剣」の極意に通じるとかいうところまではいいが、敵軍の矢の雨が降り注いでいるのに弟子たちに書の稽古を続けさせるシーンも何だかなあ、という感じで、全体に様式美にこだわり過ぎたが故に、ケチをつけられやすいポイントが多いのも事実。特にいちばんケチをつけやすいのがワーヤーアクションの多用だ。アクションを華麗に見せるための補助として使われる分には別にいいと思うのだが、すっと飛び立つと、そのまま一直線にひゅーっと相手めがけて何メートルも飛んで行く、あの不自然極まりない動きだけはやっぱりどうしても違和感がある。が、すべての闘いのシーンで繰り返されるんだよなあ、あのひゅー、が(笑)。「間」を多用したテンポも、果たしてアメリカ人に理解できてるんだろうか。東洋的な美しさに惹かれる一方で、かったるい映画だなあ、と思って見てるんではないだろうか。
もうひとつ挙げるとすれば、いちおう主人公らしきジェット・リーが、いまいち何考えてるかわかんなくて感情移入しにくいところだろう。4人の剣士、秦国王、それぞれを公平に描いて、誰も明確に悪者にすることなく描いているのはわかるが、とにかくどの人物も表情に乏しく、とくに「喜」と「楽」は皆無だ。そんな中、秦王だけが暗殺者を目の前にしながら「楽」っぽい達観したところを見せてくれた。この「楽」の重みを描くために、残りのすべてのシーンで誰にも明るい表情をさせなかったのだろうか。

もともと圧倒的な映像美に魅せられて、「ミツバチのささやき」をオールタイム・ベスト映画に選んでいる人間なので、私は全体的にはかなり気に入っている。
2002年香港・中国
posted by しんかい at 17:17| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(4) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月03日

Daredevil / デアデビル

Daredevil

うわーーーーー。これは酷い。
どうも近頃のアメコミ・ヒーロー物は、“苦悩”を描く暗いものが多すぎてウザい。それでもスパイダーマンなんかは圧倒的な映像でまだ楽しめた。スパイダーマンのアクション的要素を低予算化してショボくして、暗くしたようなのがこれか。
日本では馴染みのないデアデビルなるキャラは、少年時代に事故で有毒の廃棄物を浴びてしまったせいで視覚を失い、その代わり他の四感が人並みはずれて研ぎすまされた、らしい。特に音に敏感になり、大きな音が弱点だったりするが、なぜかついでに身体能力も高まってビルの間を飛び回ったりできるようにもなった。
主人公が盲目であるが故の、特殊な映像イメージなど、部分的には凝っているが、もーとにかくすべてがダメな映画だ。テンポが悪いし登場人物に魅力がないし悪役は憎たらしくないしアクションはトロい。昼間に公園でヒーロー役とヒロイン役が闘うシーンなんて何かのパロディかと思うような緊張感の無さ。
やっつけるチャンスはあったのに悪役を生かしておいた上に、わざわざエンドロールの途中でそいつが健在な様子を見せたりなんかして続編を作りたいのがミエミエ。一方で主人公の父親もヒロインも死んじゃって、なんかえらく理不尽だぞ。
ああもうダメだ文句が止まらない。観てるときから退屈だったけど見終わっても本当に時間を無駄にしたと後悔。あああもう悪いことは言わないからこれは観ないほうがいいよ。
2003年米・104分
posted by しんかい at 22:08| 東京 🌁| Comment(1) | TrackBack(0) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

8 Miles / 8マイル

8 mile

じゃちょっと音楽ネタともからむやつを。
言わずと知れたエミネム主演作。単にミュージシャンが余興で作ってしまった映画ではなく、ちゃんとまともな作品で、エミネムの演技もなかなか... という評判を聞いていた。
ほんとだろうか。とりあえずエミネムが昇り調子なので(あの頃の日本では)、褒めておいただけじゃないだろうか。これ見て本当にエミネムの演技を褒めたくなるか?
もちろんラップの技術は、素晴らしい。ステージの上でパフォームする彼の生き生きした姿は、やっぱり凄い。でもあれは演技じゃない。彼の本職、ラッパーとしていつもやっていること。いわば“素”だ。ずーっと無表情なのが、ラスト付近でようやくほんのり笑顔を見せたりするようになるのは、もちろんわざとやってるんだろうけど、これじゃ前半は何て魅力のない奴なんだろうと思わされる。
一箇所、思わず、そうそう!と思ってしまったのは、ズボンの中に銃を隠し持ってる奴らが、銃をまたズボンの中にしまうときに、つい引っ掛けて撃っちゃったりすることないのかな、といつもそういうシーンを見るたびに思っていた。そしたらこの映画で本当にそういうシーンがあって、ほらやっぱり!いるよな!と一人納得。カッコつけてばかりの、ヤクザの世界にも通じるある種の美学を求めてしまうギャングスタ映画では決して描けないシーンとして評価したい。いや、だって、現実にそういうことが置き得るんなら、こういうシーンも描くほうが“リアル”だって。

フリースタイルのバトルのステージはやっぱり面白い。字幕も相当頑張っている。自分にとってはここだけが見所だった気はする。そういう意味ではバトルのシーンの番外編を収めたオマケつきのDVDは買って正解だった。今日WOWOWでやってたから思い出しつつ横目で見てたんだけど、単に映画本編を見ただけだったらあんまり楽しめなかったかも。エンドロールで流れる「Lose Yourself」のサビ部分で「ビートを刻んで ゴー・ゴー」と字幕が入るのは当時随分話題になり、失笑されていたが、他にはとりたてて変な訳はなかった気がする。

この曲は何度かカラオケでやっているが、いちど会社の飲み会でやってみたら大ウケしてしまい、以後そのメンバーで行くと勝手に入れられてしまう。この曲は約5分間まったく途中で休む暇がないので、ものすごく疲れるのだということを理解していただきたい。
いつもweb辞書でお世話になっているサイトに関連記事があったのでついでに紹介しておく。
http://www.alc.co.jp/eng/eiga/jimaku/jimaku27b.html
2002年米・111分
posted by しんかい at 01:41| 東京 ☁| Comment(3) | TrackBack(1) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Star Trek: Nemesis / ネメシス/S.T.X.


Nemesis


「トレッキー」なる人々がいるという噂は聞いているものの身近にいるわけでもないし、どうもスタートレックというのは食わず嫌いというか、どちらかというと今まで避けてきた。
私はSF好きではあるが、少なくともテレビシリーズを、ケーブルテレビのチャンネルを回してる最中に偶然見かけたとしても、それは私が求める特撮アクション系のSFではなく、あくまでも人間ドラマで、単に舞台が宇宙というだけ、だと思っていた。
今回たまたま映画版10作目というこの「ネメシス」をWOWOWでやっていたのと、その解説で「本作の監督はこれまでスタートレックの映画版を一度も見たことがないのでいい意味でブチ壊してくれた」といった感じの文章を見たから。
スタートレックにはやっぱり独特の世界観がある。今までスタートレックシリーズを全然見た事がなければ、やっぱり納得できないことだらけだろう。ワープとかも最初はきちんと座標を指定してやってたのが、そのうち相手を勝手に強引にこっち側にワープさせてきたりとかしている。宇宙で闘って宇宙船に大穴が空いてるのに、その中の人間は平気で生きている。トレッキーに説明させればどれも何か事情や仕掛けがあるのだろうが、一般人には通用しない。この“独特の世界観”が、やっぱりこのシリーズのとっつきにくさであり、逆にマニアを惹き付けるのだろう。
基本的に予想通りの展開でお話は進むのだが、ラスト付近で、自らの宇宙船で敵の宇宙船に思いっきり体当たりするというシーンだけは、びっくりした。通常、宇宙船というのは穴が空いたらおしまいだから、体当たりなんていう発想が生まれるはずがない。しかし、どういうわけかスタートレックの世界ではそれが許されているようなので、巨大宇宙船どうしの体当たりという荒技も可能になった。これはなかなか他のSF映画でお目にかかれるシーンではない。
02年米・117分
posted by しんかい at 01:18| 東京 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月02日

Alien Hunter / アライバル ーファイナル・コンタクト

Alien Hunter

うーん。またB級SF映画を見てしまった。そりゃまあ元々SF好きだけどねえ。
タイトルはそそる。原題「Alien Hunter」。いかにも宇宙戦争って感じじゃん。こういう荒唐無稽な何も考えずにひたすら巨大宇宙船が出てきたり撃ちまくったりするのは嫌いじゃない。
ところがこの映画はと言うと。
南極の氷の中から謎の信号を発信する物体が発見された。かつて宇宙からの信号を研究していたという、主人公の数学者が南極基地に呼ばれる。お約束通り悪天候で南極基地は外部と遮断され、無線さえも通じなくなる。
「物体」は結局宇宙人が中に眠っていて、彼を起こしてしまうことになる。が、彼のもっていた菌が地球の生物にとっては有毒でみんな死んで行く。どうやら抗体をもっているらしい数人は生き延びるが、外部でこの自体を掌握していた軍によって、“滅菌”のために南極基地に核爆弾が撃ち込まれる。それをぎりぎりのところで脱した基地の隊員たち... という話。

ぜんぜん「Alien Hunter」ではない。むしろ「南極物語」とでも呼んだほうが正しい。

暗号を解読すると「Do Not Open」というメッセージが現れる。ご都合主義のアメリカ人からしか出てこない発想である。宇宙人が、英語のメッセージを暗号化して発信しているのだ。
面白いのは、実際に動き回る”生きた”宇宙人も出てくるのだが、そのシーンは非常に短く、宇宙人も銃で一発撃たれてあっさり死んでしまう。むしろ、その後の人間たちの争いのほうが、メインに描かれている。SFとしてはややフォーカスが外れていて、観客の興味を削いでしまう可能性はあるが、試みとしては評価できる。しかしそうして人間たちが争った末、ラストシーン近くで結局オチとして出てくるのは超巨大UFO。
嵐の切れ目でたまたまつながった無線で、核爆弾が向かっていると知らされた生き残りの隊員たち。彼らはどうやら自分たちがUFOに“呼ばれている”と判断し、UFOから放たれる光の中に一人ずつ消えて行く。

人間どうしの争いに焦点を当てたいのか、SFなのか、ポイントがはっきりしないし、ストーリー的にもまったくどうでもいい。というか、ほとんど話の筋らしき筋がない。それでも、短いせいもあって、割と楽しんで最後まで見られた。「いつも文句ばかりで、いざというとき真っ先に逃げるフランス男」とか「いつも冷静で正論を言う老博士」とか「正義感が強くて活躍するんだけどあっさり殺されちゃう黒人の技術者役の兄ちゃん」とか「主人公の博士を誘惑する女子大生」とか、役所がコテコテに典型的なので話に入り込みやすい。人物設定が極端ゆえにキャラがわかりやすく、観客を入り込みやすくした点では成功作だ。

これのDVDパッケージ。役者の名前の上に、その代表作が書いてある。「スターゲイト」「スーパーノヴァ」ジェームズ・スペイダー。「金メダリスト」カール・ルイス。
え、カール・ルイス?あはははははははははははは。「金メダリスト」って。本物かい。そう、あのカール・ルイスさんが出演してます。上に書いた、正義感が強いんだけど殺されちゃう技術職のお兄ちゃん役。
2003年米・93分
posted by しんかい at 18:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月26日

Terminator 3 / ターミネーター3

Terminator 3

なんだかB級SFっぽい映画ばかり書いてるが、今日WOWOWではこんなんばっかりやってるんだもん。

お馴染みターミネーター、今回はシリーズの準主役だったサラ・コナーことリンダ・ハミルトンが登場せず、その息子のジョンが主役の座に。しかしいつの間にか死んでたという設定はちょっと。
お話としてはいつもの通り、「未来の人間軍のリーダー」であるジョンを殺すために未来から送られて来た最新型ターミネーターと、ジョンを守るために送られて来た旧型ターミネーターとの戦い。
今回は「2」の液体ターミネーターよりもさらに最新型の最強マシンのはずだったんだけど、単に「打たれ強い」という感じがしただけだし。キレイどころの女優を使ったのであまり無理させるわけには行かなかったということか。
大型クレーンで疾走しながら、道路脇の建物をガンガン破壊していくむちゃくちゃなカーチェイスシーンは見どころ。ラストが単なるハッピーエンディングではなく、結局核戦争勃発を防げなかったところとか、それなりに影のある展開も悪くない。しかし主人公の奥さんになるという設定の女が全然可愛くもないし魅力もないし、悪役のターミネーターのほうがずっとキレイというのは如何なものか。というかあれじゃ悪役の味方しちゃうだろ。

シリーズ物というのは映画に限らず、だいたい1作目がいちばん評判がよく、2作目もなんとか維持できたとしても、3作目でコケることが多い。シュワルツネッガーもトシだし知事になっちゃったし、さすがにターミネーターシリーズはこれで打ち止めかな。
さすがに金かけてしっかり作ってあるからそれなりに楽しめるとは思うが、俳優・人物描写には魅力がないと思うのでそのつもりで。
2003年米・109分
posted by しんかい at 22:21| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Reign Of Fire / サラマンダー

Reign Of Fire

ロンドンの地下に長年眠っていた火を吹く竜が復活。人間が核兵器などで応戦するが世界を焼き付くし、残された少数の人間だけが細々と竜を避けながら暮らしていた。そこへアメリカ人部隊が乗り込んできて、地元イギリスの民衆を巻き込みつつ竜の親玉退治のためにロンドンに向かう。

これは、原作なのか脚本なのかが、ものすごく甘い。ストーリーというか設定が矛盾だらけというか。この手の映画に変に突っ込んじゃいけないんだが、やっぱり「なんでそうなるの?」という箇所は一カ所や二カ所ではない。しかしそれでもこの映画は観る価値がある。映像の美しさだ。それも単純にキレイなのではない。さすがにイギリス+アイルランド資本で作られているだけあって、イギリスの曇り空を描き慣れている。全体に暗めの映像だし、舞台も廃墟ばかりなのだが、それを実に美しく描いている。俳優たちもなかなかいい感じで、アメリカ部隊を率いるクリスチャン・ベールがかっこいい。
また、“竜”も侮れない。人類が長年戦ってきて歯が立たずに絶滅しかかってる割には、実際に出てくる竜はあんまり強くない。しかし、その動きたるや、実に自然だ。全然CGっぽい不自然さを感じなかった。これはちょっと凄い。
映画にきちんとストーリーを求める人は観ないほうがいい(きっと怒り出す)が、単純に怪物と戦って、映像がスゴければ満足できるという人は、観る価値あり。
2002年米英アイルランド・103分
posted by しんかい at 21:56| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(2) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Eight Legged Freaks / スパイダー・パニック!

Eight Legged Freaks

いやもう実に下らない映画である。
誤ってトラックから落ちた化学物質で湖が汚染され、そこでエサを取っていたクモマニアの飼いグモが突然変異、巨大化、家畜や人間を襲い始める。お約束通り電話が不通になって外部の助けが呼べなくなるで、町の女性保安官を中心に、町民が一致団結してクモ退治。
というお話。B級SFなのだが、クモの鳴き声などがマンガっぽく、明らかにコミカルな描き方。人間が襲われると言っても糸でぐるぐる巻きにされて巣に持ち帰るだけなので、血が飛び散ったりするような残酷シーンはなし。ただ、クモの動きはかなりスピード感があってリアル。スターシップ・トゥルーパーズという、クモみたいな化け物と宇宙で戦うSFがあったが、あれと雰囲気はすごく似ている。ただ、こっちはアメリカの田舎町が舞台。そういう意味では「トレマーズ」と同じか。だったらあっちのほうがずっと面白いな。
話の展開としては予想がつく通りだし、コミカルに作りすぎてて全然恐くない。ギャグ映画だと言えるほど笑いが多いわけでもないし、何とも中途半端だ。クモの動きのリアルさだけはちょっと見る価値あり。
2002年米:100分
posted by しんかい at 21:37| 東京 🌁| Comment(1) | TrackBack(0) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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