2005年02月06日

Straight Outta Compton by Nina Gordon

まだまだN.W.A.が怪しげなチンピラで、本当におっかない存在だった頃。その名を轟かせたのは、警官を「Damn motherfucker with a gun」と煽り、勢いに任せて放送禁止用語を放ちまくる「Fuck Tha Police」、そしてアルバム「Straight Outta Compton」だった。
その「Straight Outta Compton」をカバーしたらしい。ニナ・ゴードンが。

Nina.jpg

ニナ・ゴードン。元ヴェルーカ・ソルトで、バンド解散後は超ラヴリーなソロアルバム「Tonight And The Rest Of My Life」を出したあの人である。このアルバムが出た頃プロモ来日したので新宿タワレコに会いに行って握手して「ぼくのウェブサイトであなたのアルバムを大絶賛してます」とか伝えてきた(だってほんとに褒めてたし)。まあそんなことはいいんだが、基本的に切なげな声がかわいい人なので、ラップとかやる感じではないし、ましてやmotherfuckerとか言うタイプではない。
Googleで「Nina Gordon Compton」と入れてみた。トップでヒットしたのはニナ・ゴードンの公式サイト。その中にあっさり音源が見つかった。ライヴでお遊びっぽくレコーディングしたらしいカバー音源がいくつかダウンロードできるようになっていて、スキッド・ロウとかシンデレラとかフィル・コリンズのカバーに並んで、あった。「Straight Outta Compton」。

アイス・キューブのパートをそのまんま言葉を全然変えずにカバー。アコギ一本で、なんとなくそれっぽい可愛らしいメロディをつけて、フォークソングのように歌われる。「Ice Cube is crazy as fuck」とか。これは笑った!いやーやっぱこの人可愛いわ。早く次のアルバム出さんかね。

「Straight Outta Compton」のダウンロードはここで:ninagordon.com

聴く時は、必ず、まずN.W.A.のオリジナルを聴いた上で。オリジナルを知らずにニナのバージョンだけ聴いてもその面白みは伝わらない。
posted by しんかい at 14:32| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 洋楽ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月11日

続・Best British Song

昨日のネタなんだが、どうもおかしいことに気づいた。
Brit Awards25周年ということで過去25年のベスト・ソング... という主旨のはずだったが、ノミネート曲のうち、いちばんチャートインが古い曲はこれら3曲。

I Don't Want To Talk About It / Rod Stewart : Apr 1977 (#1)
Heroes / David Bowie : Oct 1977 (#24)
We Are The Champions / Queen : Oct 1977 (#2)

逆にいちばん新しいのは

Dry Your Eyes / The Streets : Jul 2004 (#1)

ということで1977年から2004年が対象になっている。全然25年ではない。28年である。なんなんだ28年。いったい何の根拠があるんだ。グラミー賞ならまだしも、イギリス人がこんなテキトーなことやるか?ロッド、ボウイ、クイーンのほか、ケイト・ブッシュも78年2月なので、もし本当に「今から25年前まで」で厳密に区切ってしまうとこれも、78年4月のビージーズもアウト。さすがにこれだけオイシイ対象曲がごっそり選考対象外になってしまうのは惜しかった、とかいう単純な理由なのだろうか。

既にBrit Awards公式サイトでは一般人による一次選考投票の受付が始まっているのだが、このまま突っ走ってしまうのか。ちなみにイギリス人じゃなくても(ちょっとした登録作業は必要だが)投票できるので、ぜひ参加しておきましょう。一人5曲まで投票できます。私はもう済ませました。
posted by しんかい at 02:40| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(1) | 洋楽ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月10日

Best British Song

英国の音楽賞ブリット・アウォーズが今年25周年ということで、過去25年間のベストソングを選ぶという暴挙とも言える部門を設立するらしい。
25曲がノミネートされていて、今月末のファン投票で5曲に絞り込み、2月10日の授賞式で最終的に1曲にBest British Song賞が与えられる。→公式サイト
その25曲のリスト。

Heroes / David Bowie
We Are The Champions / Queen
Wuthering Heights / Kate Bush
Night Fever / Bee Gees
London Calling / The Clash
Love Will Tear Us Apart / Joy Division
That's Entertainment / The Jam
I Don't Want To Talk About It / Rod Stewart
The Look Of Love / ABC
Golden Brown / The Stranglers
True / Spandau Ballet
Careless Whisper / George Michael
Holding Back The Years / Simply Red
Sledgehammer / Peter Gabriel
Sacrifice / Elton John
Unfinished Sympathy / Massive Attack
Why / Annie Lennox
Fields of Gold / Sting
Kiss From A Rose / Seal
Wonderwall / Oasis
Angels / Robbie Williams
Yellow / Coldplay
Babylon / David Gray
Leave Right Now / Will Young
Dry Your Eyes / The Streets

実に興味深い選曲だ。ぜったいこれよりもっといい曲があるだろ、というツッコミも満載だが、ストラングラーズとかABCとかマッシヴ・アタックとかが選ばれてるあたりはやっぱりイギリスだなーと思う。どうも80年代初頭がすっぽり抜けてる感じがするのが納得いかないが、「True」とか「Careless Whispeer」みたいな超ベタなやつからジョイ・ディヴィジョンとかストリーツまで幅広く選んでる姿勢には好感が持てる。
個人的には、リストアップされてていちばん嬉しかったのはウィル・ヤング。名曲だと騒いでるのは周囲で自分だけだったんだけどこれでちょっと自信。いちばん取ってくれたら嬉しいのは「嵐が丘 / Wuthering Heights」かな。でも実際のところは「Angels」でしょう。

そういえば昨年のBrit Awards授賞式の夜は、ちょうどロンドンに居たんだなー。としばし感慨に浸る。
posted by しんかい at 02:17| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 洋楽ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年11月27日

Live Aid

Live Aid

これ、「即買い」の人が多いだろうから早く言っておきたかったんだけど、少なくとも自分で現物を手に入れてからにしたかったので遅くなっちゃいました。
ライヴ・エイド。もう20年も前のことだ。自分が洋楽を聴き始めた10代の頃に「ウッドストック」というすげえ昔の伝説のライヴがあったことを聞かされたが、今の若者にとってはそういう存在だろう。
奇しくも今年三つめのバージョンがレコーディングされる「Do They Know It's Christmas ?」を皮切りに盛り上がったアフリカ救済チャリティブーム。まさにバブル時代の産物としか言えないこの不思議な盛り上がりの頂点に位置するのが、何十組というアーティストがロンドンとフィラデルフィアに結集し、長尺のチャリティコンサートを行うという企画、ライヴ・エイドだった。
日本のテレビでも中継されたが、当時はうちにビデオデッキなんてものはなかったし、日本時間で言うと夜始まって翌朝終わるスケジュールなので、私は案外あっさり途中で寝てしまった。

さすがにチャリティ物は権利処理が難しいのだろう。この映像は、ビデオとして発売されたりテレビ放映されたりすることなく、20年もの間、眠っていた。それをようやくワーナーが商品化したのが、今回のDVD。なんと、DVD4枚組、収録時間10時間。
このボリュームで日本盤が9990円というのは、かなり手頃な値段に思える。でも、ちょっと待った。
amazon.co.jpでアメリカ盤を買うと4300円程度なのだよ。半額以下。DVD1枚あたり1000円という破格の安さ。巷でよく売れてるエイティーズ物には否定的なことが多い私だが、さすがにこれは即買いだった。
ただ、リージョンコードはちゃんと設定されているので、リージョン1が再生できるプレイヤーじゃないとだめ。私は家電としてのDVDプレイヤーはリージョン2、パソコンはリージョン1で設定しているので何ら問題なし。
まだまだディスク1のウェンブリーを見てる途中なのだが(ウェンブリー・アリーナと、JFKスタジアムのそれぞれの会場ごとに見る構成になっている)、いやーみんな若い若い。飛び跳ねて踊りまくるアダム・アント。ポール・ウェラーの不思議な踊り。何だかやけに巧くて、すっかり場の空気を変えてしまってるシャーデー。ソロになったばかりで、まだギラギラしたところのあるスティング。芸人のようなフィル・コリンズ。登場のしかたなんかビートたけしだ。いやーこれで4000円台は安いよ。
例えば日本盤との価格差の5000円がチャリティに回るんです、というのなら考えなくもないが、どこの誰の財布に入るのかよくわからない権利料のために5000円も払いたくないよ。上のジャケ写はamazonのアメリカ盤にリンクしてます。
posted by しんかい at 20:26| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(1) | 洋楽ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月30日

アシュリー・シンプソン

全米アルバムチャートではアシュリー・シンプソンが初登場1位をゲット。後から出てきた妹のほうが姉より売れてしまうのは(姉のほうもちゃんとそれなりに売れてるという場合)けっこう珍しいパターンのような気が。しかも音楽的にもいかにも大時代的でどんくさいジェシカに比べると今ドキの若者っぽし、どう見ても(日本人の感覚なら)アシュリーのほうがかわいいし、売れて当然か。

イギリスではストリーツが(シングル)1位。これには驚いた。いい曲だけどね、たしかに。
最近はキラーズがお気に入り、といってもアルバムはまだ未聴。オーディナリー・ボーイズはその評判通りザ・ジャムとかへの憧れがそこかしこに滲み出てて微笑ましい。アルバム1曲目での往年のポール・ウエラーの物真似そのまんまな「ハッ!」のかけ声には笑ったが。
最近どうもアメリカのチャートがつまらなく感じてしまうのは、ヒップホップ系に自分の好きなヒットがないから、という気がする。G-UnitとかD12とか嫌いだし。ネリーの新曲はいい感じ。やっぱ東以外のラップが好きだなあ。
posted by しんかい at 01:46| 東京 ☔| Comment(33) | TrackBack(1) | 洋楽ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月22日

ジミー・バフェット

最新チャートで、1974年デビューのジミー・バフェットが、デビュー30年目にして、初の全米No.1アルバム。こりゃびっくり。だいたいこの人は日本にいる分にはいったいどんな売れ方をしてるのか想像もつかないし、新作が出ても日本の店頭でほとんど見かけることはないのだが、アメリカではやけに人気が安定している。しかも、特にここ10年間。

今日も東京は暑かった。都心では38度だったそうで。今日の昼間はまさにその都心のど真ん中にいたんだけど、昨日みたいな異常な感じはしなかったな。
イラクは50度なんだそうだが、いったい50度ってどんな感じなんだろう。
イラクと言えばフィリピン軍の撤退。テロに屈する決断をしてしまったことが国際社会から批判されているが、その善し悪し自体は置いといて、彼らがアメリカに反旗を翻したことにはすごく大きな意味があると思う。こないだまでアメリカの植民地だったんだから。単なる反抗期なのか、それとも本格的に親離れしたのかはわからないけど。日本のように永遠にパラサイトシングルを決め込むのも、それはそれでひとつの生き方だが、どうも日本の場合根性が座ってないのがよくない。
新聞をThe Daily Yomiuri(英字新聞)に変えてからもう2ヶ月ぐらいになるが、やっぱり普通の日本の新聞に比べて国際記事、特にアジアのネタが多いので、今の仕事(アジア系との付き合いが多い)にはすごく役立つ。直接的な知識としての情報収集という意味もあるけど、なんとなく雰囲気、空気をつかむこともできてる気がする。
実は普通の日本の新聞よりも購読料も安いので(2950円)、真剣に、日常的に英語に接して勉強したい人にはかなりおすすめ。難点はチラシが入ってこないことだけ。
posted by しんかい at 02:29| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 洋楽ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月07日

シザー・シスターズ

全英アルバムチャートで登場22週目にしてシザー・シスターズが1位。これは凄い。実はこのバンドにはけっこう早くから目をつけていたのだが、「Comfortably Numb」しか聴かずにアルバム買ったもんだから、これ以外の曲はみんな普通のロックだったのでけっこう拍子抜けして、あまり気に入らなかった。まさかこんなにヒットして、長く売れ続けるとはね。

最近UKで売れるバンドは、スノー・パトロールにしろキーンにしろフランツ・デルディナンドにしろ割とみんな好きなんだけど、やっぱりその中でも群を抜いているのがキーン。自分の中ではトラヴィスの「The Man Who」、コールドプレイの「Parachutes」と並ぶ三部作という感じ。

このところろくに更新できてなかったのは、本業がホントに忙しかったから。寝る時間を削って仕事をするのは自分的には珍しいことじゃないけど、最近はメシ食う時間まで削ってることもあって、さすがにやりすぎだった。
夏は出張もあるし、夏休みもちゃんと取る予定だし、少し人間らしくしましょう。
posted by しんかい at 00:30| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 洋楽ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月08日

Morrissey, you are the quarry

こう言うのもアレだが、私の青春はザ・スミスだった。
洋楽を熱心に聴き始めて3年目ぐらいに出会ったこのバンドは、高校生だった私に絶大な影響を与えた。
スミスは解散し、私は大学生になり、だんだんこのバンド、というかモリッシーには興味を失っていった。

今回、実に久しぶりとなるアルバムが出た。しかもアメリカでやけにヒットしたりしたもんで、久しぶりに興味をもった。
そして、アルバムの1曲目を聴いて、ああ、やっぱり俺がホレた相手は間違いなかったよ、と思った。いやいや全然ヘンな意味ではなく。

America Is Not The World

アメリカよ
君は頭でっかちすぎるよ
だってアメリカよ、
君のおなかは大きすぎるよ
君を愛してるよ
でも君は、居るべきところに留まってるべきだと思うな
アメリカ
自由の国、だそうだね
そして機会と正義の名のもと
でも大統領が
黒人だったことはないし
女性だったことも、ゲイだったこともないね
その日がくるまで、何を言っても僕を信じさせるのは無理だよ
アメリカよ
君たちはハンバーガーを与えられた
アメリカよ、
君たちはそのハンバーガーをどこに押し込むかわかってるだろ
エストニアではなぜこんな風に言うか知ってるかい?
「hey you, you big fat pig」「you fat pig」「you fat pig」
鋼のように青く
愛のない瞳
世界をスキャンして
ユーモアも温かみもない笑顔で
世界にご挨拶
僕が捧げることができるのは、ただこの真摯な心だけ
君はいらないと言うけどね
自分の目で、見てごらん
自分の手で、触れてごらん
お願いだから
自分の魂で、理解してごらん
自分の耳で、聞いてごらん
お願いだから
僕が一緒にいるだろ
君を愛してるよ
愛している
愛しているよ

作/モリッシー
訳/しんかい
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2004年05月27日

ランキング1位

なんか、1月に書いた日本レコード協会のデータ分析記事が今頃誰かの目にとまったらしく、それが色んな人のBlogで紹介されていって... という感じで、今週はじめからやけにアクセスが多い。というかはっきり言うと先週までと2桁違う(笑)。
seesaa blogのアクセスランキングでも1位になってるし。
ネットは怖い。自分が何の努力も宣伝もしてないのに、4ヶ月前に自分が書いて放置しておいた記事を突然みんなが見にきたりする。CDの輸入規制だのCCCDだのといった文脈の中でみんな見に来てるんだと思うが、それでいきなり「パイナップルチャーハン」の記事とか出てきたら力抜けるだろうなあ。というわけで今日も敢えてアジアねたで更新することにする。ひひひ。
posted by しんかい at 23:37| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 洋楽ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年02月05日

イン・シンクの憂鬱

meantimeメルマガのニュースでも報じたスーパーボウルでのジャネット事件、ネタがネタだけに色んなところで話題になっている。が、日本ではもっぱら芸能ニュースの、半分お笑い、半分エロネタ的に扱われているのに対し、アメリカにはかなり本気で怒っている人がいるようだ。直接的な被害にあったCBS(「お詫び」させられた上に役所に捜査に乗り込まれてしまった)、MTV(直接的な非難を浴びているが、彼らは何も知らなかった)が怒るのはまあ当然として、あらぬところにまで飛び火している。
いや、この「あらぬところに飛び火」というのが、いかにも極端なアメリカらしくて。銃とか、タバコ規制とか、最近の「炭水化物をとらないダイエット」ブームとか(パンなしバーガーとか生地なしピザなんてものが、本気で巨大チェーン店のメニューに登場!)、何にしろ熱くなって極端な道に走りやすい、浅はかなアメリカ人たち。いや前置きが長くなったけど。

'N Sync's Chasez Dumped From Pro Bowl Show

スーパーボウルほどの知名度はないけど、「プロ・ボウル」という、NFLのオールスター試合が8日に開催される。そこのハーフタイムショーに登場する予定だったJCが、降ろされるらしいのだ。もちろんこれは、スーパーボウルで“おいた”をしたジャスティンが巨大な罰点を食らったとばっちりだろう。NFLのオヤジどもから見れば「なに、こいつもインシンクとかいうグループの一員か。じゃこいつもグルか。インシンクとかいう連中はどいつもこいつもNFLの権威を失墜させる気か!」と勝手に妄想が暴走しているのだろう。

そもそもこの一件、ジャネットばかりが謝っているように見えるが、本当にこれを計画したのはジャスティンじゃないかと思えてならない。いや、これは勝手な想像なんだけど。でもジャネットが素直に最初から謝ってるのに対し、ジャスティンの第一声が「わざとじゃない、アクシデントだ」というあまりにミエミエな言い訳だったのが、とても怪しい。

こういう生中継では、出演者が放送禁止用語を言ったりするリスクの対策として「5秒遅れて放送」とかいうことはやっているらしい。完全な生中継ではなく、一瞬だけ遅らせて、そのズレを利用してチェックし、必要に応じ“ピー”とか入れるやつ。
ところが、映像面では対策されてないそうだ。つまり、出演者がいきなり裸になったら、たとえ「5秒のズレ」があっても修正のしようがなく、対策としては「放映を打ち切る」しかないらしい。でも、それでも一瞬は写ってしまう。その危惧を見事に実現してしまった今回のジャネットの一件は、放送関係者に恐怖心を植え付けてしまったようだ。

そこでグラミー賞の生中継では映像面での対策が導入されることになった。何と言ってもグラミーの中継をするのは同じCBS、そして、よりによってジャネットもジャスティンも揃って出演するのだ。
首謀者がジャネットであれジャスティンであれ、ほんの遊び心でやったことだとは思うのだが、今のアメリカの心はそんなに広くない。“レッテル貼り”が大好きなお偉方は、それみたことかとMTVやポピュラー音楽界、芸能界を批判、規制、弾圧したがるだろう。ジャネットにせよジャスティンにせよ、彼らがやってしまったことは、イラクで不発弾を記念に拾ってきたら空港で爆発して人を死なせてしまった新聞記者に等しい。無知ゆえの無邪気さ、浅はかさが、人の命や人生や仕事を奪うほどの大惨事を招く。
posted by しんかい at 19:47| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 洋楽ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年02月02日

THE SOURCE誌 Eminemバッシング大特集号

SOURCE Eminem Cover

いやー本当に発売されちゃいましたね。記事らしい記事の大半がエミネムのバッシングと、そこから派生した差別問題で占められるという超問題作。
これでいよいよSOURCEはヒップホップ界のご意見番としての地位を決定的に失墜させたわけで。いったい何がそこまでベンジーノを動かすんだかよくわかりませんが、まあもう後には引けないということなんでしょう。オマケにつけられたCDというのも、問題とされている“差別発言”が20秒収録されている他関係者のコメントなどで合計収録時間が僅か5分という、地球環境に優しくないお粗末なもの。
まだ記事の内容はちゃんと読んでないので中身についてのコメントについてはまた改めて。また、こういう扱いを受けたエミネムの反論の場として、ライバル誌の「XXL」もエミネム特集号を既に発売している。
新作を出したわけでもないのに2大メジャーヒップホップ誌の表紙を飾ってしまったエミネム。この異例のバトルは今後何回かに渡って書いておきましょう。
posted by しんかい at 01:28| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 洋楽ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年01月23日

CDが売れなくなったと言うが(日本レコード協会のデータを分析してみたよ・その2)

昨日の続き。というか、同じデータを見てて思ったこと。

「世界各国のレコード売上」というデータが興味深い。
http://www.riaj.or.jp/data/others/country_sales.html

アメリカが世界最大の市場、日本が第2位ってのはまあ普通に思いつくとして、なんとなく音楽好きなイメージがあったイギリスがやっぱり3位だったり、人口で割って一人当たりの消費額だとイギリスが圧倒的だったり。なんとなく北欧と並んで裕福そうなイメージのあるカナダが、実は1人あたり消費額だとアメリカの半分以下だったり。
統計はCDアルバム/CDシングル/カセットテープの媒体別に集計されているのだが、今全世界で売れているカセットのうち3分の1はインドで売れてるとか、日本はイギリスを抜いて世界でいちばんシングルが売れる国だとか、色々興味深い。

そんな中でひときわ目を引くのが、日本とイギリスの差だ。既に述べたように、シングルの売上は日本が7700万枚、イギリスが5250万枚と、ちょっと差がある。しかしCDアルバムは日本が2億2900万枚、イギリスは2億2160万枚とほぼ横並びだ。
アナログとかカセットは無視していいとすると、枚数だけでの比較すると日本がシングル2000万枚分だけ多い、ということになる。

ところが「売上金額」を見ると、日本の45.9億ドルに対しイギリスは28.6億ドル。この圧倒的な差は、“シングル2000万枚分の差”ではありえない。
つまるところ日本の音楽ソフトは単価がめちゃめちゃ高いということだ。
詳細は上のURLの日本レコード協会のサイトで実際に見て欲しいが、枚数ではほぼ横並びのドイツとフランスを比較するとわかりやすい。そういえば、フランス盤のCDってやたら高いよなー、と日ごろから思っていたが、どうやら本当にそうらしいことが、この数字からわかるわけ。フランスは外国文化の流入を政府がコントロールしたり、独自のネットワークシステムの存在ゆえ、当初はインターネット導入・普及に消極的だったり、割と独特なことをしがちなので、CDの値段が高いのも、なんか独自のシステムがあるせいなのかもしれない。知らないけど。
posted by しんかい at 22:46| 東京 ☀| Comment(91) | TrackBack(11) | 洋楽ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年01月22日

CDが売れなくなったと言うが(日本レコード協会のデータを分析してみたよ)

音楽CDの売上が年々低下していて、レコード会社はそれを“違法コピー”(ネット上でのファイル共有を含む)が原因だとしてきた。今日のasahi.comにもこんな記事が出ていた。



音楽ソフト、5年連続の前年割れ 不正コピーなど影響か


 日本レコード協会が22日発表した03年の音楽ソフト生産実績は、音楽CDの生産が前年比4%減の3億1526万枚、国内出荷額が同10%減の3879億8700万円と5年連続の前年割れとなった。アナログディスク(レコード)やカセットテープを加えた音楽系ソフト全体の出荷額も同10%減の3996億9000万円と5年連続の減少。

 音楽DVD(デジタル多用途ディスク)の台頭や不正コピーCDの増加などが原因と協会はみている。音楽DVDなど映像系の音楽ソフトの03年の生産は前年比2.1倍の3218万3000枚、出荷額は同50%増の564億8900万円と大幅に伸びた。

 これらを合わせた03年の音楽市場全体では、生産は同1%増の3億6057万枚、出荷額は同5%減の4561億7900万円だった。


http://www.asahi.com/business/update/0122/096.html


細かい数字が色々出てるので、「日本レコード協会」のサイトを見てみようとふと思い立った。今までもその組織の存在自体は知っていたけど、別に楽しいことは書いてなさそうだし、なんとなく敵だと思ってたので(笑)。

で、見てびっくり。
色々統計データが載ってるんだが、「不正コピーCDの増加」によりCDの売上が低下しているとは、どうしても読めないのだよ。つまり、データを恣意的に歪曲して解釈し、自分の頭で考える能力のない垂れ流しマスコミの力を使って世論を操作していたわけ。

いや、まあ、上のasahi.comの記事にも既に答えは書いてある。CDの売上は減ってるが、音楽DVDもあわせて“音楽ソフト”として集計すると、生産・出荷額ともに概ね横ばいなのだ。

もっと細かく見てみると。
http://www.riaj.or.jp/data/monthly/2003/200312.htm
ここに昨年実績の細かい数字が並んでいるのだが、私が関心ある「洋楽」に限ると、売上枚数で昨年比98%、売上額で97%。まあ、ほぼ昨年並と言っていい範囲だろう。ということは足を引っ張っているのは邦楽のほう。それでも枚数では昨年比95%といくらかマシで、売上額が88%と落ち込みが大きい。

ふと横を見ると「新譜数・カタログ数」「デビュー歌手数」なんてリンクがある。で、これを見ると歴然。
http://www.riaj.or.jp/data/others/n_catalog/arec_n2.html
http://www.riaj.or.jp/data/others/debut.html

CDアルバムの新作発売タイトル数。1996年の16,385タイトルから徐々に減少して、1999年15,208から2000年に12,573と激減。その後も更に減少を続け、2002年は11,152タイトル。全盛期の68%、ざっくり言って3分の2である。ついでにデビュー歌手数というのを見てみると、これも1993年の417からだんだん減って2002年には199。半分以下だ。

つまりは、レコード会社が新人を発掘し、売り出す努力をしなくなり、発売するアイテム数を減らして“売れるものだけを売る”方針でボロい商売をしようと狙った結果、売上が落ちてきたという当たり前の結果が、ここに並べられたデータが物語っているのだ。これは俗に自業自得と言う。

もうひとつ、洋楽という視点では見逃せないデータが、「輸入版」の数。
http://www.riaj.or.jp/data/others/disk.html

時系列データにはなっていないのだが、昨年比の割合は書いてある。アナログ(12インチのことだろうね)は別としてCDだけで見ると、アメリカからは2002年に1,108万枚を輸入。前年比116%。めちゃめちゃ順調に増えてるやん。対イギリスも541万枚で111%。欧米以外でも、対韓国は627万枚で140%、香港は874万枚で154%。
全然売上落ちてないんですけど。

これだけ細かくデータを公表している日本レコード協会。CDの売上が落ちている2大原因のひとつが「不正コピーCDの増加などが原因」だと分析するなら、いったいどの数字をどう解釈すればそういう結論が導き出せるのか、説明して欲しいものである。
posted by しんかい at 20:22| 東京 ☀| Comment(499) | TrackBack(1150) | 洋楽ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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