2005年01月10日

ロード・オブ・ザ・リングス 3部作 / Lord Of The Rings Trilogy

Lord Of The Rings Return of the King

超大作「ロード・オブ・ザ・リング」。レビューするにもそれなりの覚悟がいるのだが、軽く流すことにする。
WOWOWで正月に「王の帰還」が放送され、とりあえず3作とも2回以上は観た。
やっぱりこの映像は圧巻だ。「撮影」することが不可能なカメラワークをCGによって実現し、雄大な自然の中に様々な生き物が蠢くファンタジーの世界を見事に創り出した。しかしよく言われるように、これにいかに肩入れできるかは、原作の「指輪物語」を読んでいるかどうかに、かなり左右されると思う。
「指輪物語」は文庫本にして9巻というボリュームで、素人には非常に壁が高い。おそらくそれ故に、これを読破し、この世界に浸っているファンは一種の優越感をもって、「素人たち」と自分の間に、無意識にせよ、壁を設ける。

Yubiwa Monogatari

私はもちろん読んでないので、単純に10時間近い映像だけから感想を言う。
圧倒的な映像美と、スケールの大きさは素晴らしい。
話の筋は結局わかったようなわからないような。
サムを筆頭に、各登場人物の活躍ぶりは清々しい。主人公らしきフロド様とかいうヘタレを除いて。
もうとにかく、主人公に肩入れできない。この映画の居心地の悪さはそれに尽きる。いつも陰気な顔をしてひーひー悲鳴をあげて自力で何もできないヘタレを、いったいどうやって応援できようか。こんな奴に全人類(それ以上)の運命を託した周囲の連中の気持ちも理解できないし、私はちっともこの世界に入り込めない。
映像がいかに迫力があっても、私はその世界の中にはいない。スクリーンのこっち側に座って、あっち側で起きてることを眺めているだけだ。だからディスカバリーチャンネルでも観ているようなものだ。
(なお、DVDのエクステンデッド・バージョンを観るともうちょっと事情がわかりやすいらしい)
その「凄さ」に圧倒される人は素直に高い評価を与えるし、最後まで疑問が抜けなかった人は、「凄さ」はそれはそれで認めつつ、やや煮え切らない評価を与える。
「指輪物語」を読んでいる人たちは、あの「世界」を知っている。だから、仮にピーター・ジャクソン監督が描いた世界が多少自分のイメージと違っていたとしても、敢えて個人的な解釈を加えないまま、あそこまで情熱を賭けて創られた映像には愛情を感じずにはいられない。故に高い評価につながる。

アカデミー賞大量受賞(主演/助演男優/女優賞をまったくとれていない点も含め)やこの圧倒的なボリュームなど、色んな意味で歴史に残る映画であることは間違いない。この作品にリアルタイムで接する事ができたことには、素直に感謝したい。
が、やっぱり私は「ロード・オブ・ザ・リング」と聞けばまずヘタレのフロド様にムカつく映画、というのが最初に出てくる印象だ。
posted by しんかい at 01:10| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
映像がすごい割には印象に残らないシリーズだと思います。映画を見た後でこつこつと原作を読んでいますが、映像が先行してうまく入り込めないところがあり残念です。やはり本→映画の順で物語を楽しんだ人の勝ちでしょうか。
トールキンの「ホビットの冒険」という本がおもしろかったですよ。ビルボが指輪を手にするまでの物語で、上下巻完結。「指輪物語」本編の理解にも役立つと思います。
Posted by アンゴ at 2005年01月18日 21:50
アンゴさんコメントありがとうございます。
やっぱ仰る通りなんでしょう。私は別にファンタジー物が好きなわけではないので、原作まで読んでみようという気力は起きないのですが。
映画でのビルボの決して良くはない印象ゆえに「ホビットの冒険」も読む気が起きないです... せっかくのお薦めなのにすみません。
Posted by しんかい at 2005年01月22日 14:56
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